食生活から集中力を得る方法
大学生や社会人にとって大きな問題になるのが「食事」だと思います。特に独り暮らしだとコンビニの軽食や外食などが多く、栄養バランスも偏りがちなのではないでしょうか。
日頃の食事がパフォーマンスに与える影響を示した調査があります。それは、2008年に大学生494名を男女の自宅生と独居生の4グループに分けて、栄養バランスや食生活に対する知識が学習意欲に関係するのかどうかを調べた調査です。
結果としては、男女関わらず栄養バランスの良い食生活をとっている学生は学習意欲が高かったというものになりました。
理由としては、
- 栄養不足によるセロトニン不足
- 食を抑えようとしてストレス発生
- ストレスによって衝動的に食べてバランス崩壊
が大きいところになっていました。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
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セロトニン生成不足による自律神経の乱れ
セロトニンは脳にさまざまな影響を与えているホルモンで、心身のバランスを整えたり、自律神経を整えるのが大きな役割です。そのため、集中力や行動意欲などに影響を与えます。セロトニンには抑うつの効果もあるので、セロトニンは生成しておきたいところです。
セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸から生成されます。トリプトファンは体内生成ではなく、体外摂取でのみで摂取が可能なので、栄養バランスが偏ることによってセロトニンが低下します。つまり、栄養バランスの偏りはセロトニン生成を阻害し、学習意欲の低下を導いてしまいます。
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食の抑制によってストレス発生
自宅生によく見られた傾向として、抑制的摂食によるストレスが原因で学習意欲が低下するというものもあります。抑制的摂食とは、食事を自ら抑えようとすることです。
抑制的摂食に関しては、自宅生によく見られるものでした。自宅では栄養バランスが比較的整った食事になるゆえに体重増加が起きやすいので、食を抑える行為が多くなります。それによってストレスが発生してしまい、心理的不安定がもたらされやすいわけです。
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ストレスから衝動的な食事→栄養バランス崩壊
次のケースは、ストレスが先行して栄養バランスの崩壊に繋がり、学習意欲が低下するというものです。これは独居生によく見られるものですが、アルバイトなどで生活リズムが乱れてしまい心理的不安定が発生、ジャンクフードなどを衝動的にとることが多くなり、栄養バランスが崩壊してしまいます。
このような学生は心理的不安定がもたらされやすく、集中力が低い傾向にありました。
これら3つのケースはあくまで傾向が高いだけなので、当てはまらない人も多くいます。
栄養バランスが整えば学習意欲だけでなく、心理的不安定さや体重増加も防ぐことが出来るので、日々の意欲や集中力などに悩んでいる人は栄養バランスに目を向けてみるといいかもしれませんね。おいしいものをバランスよく食べて、成績も上がったら理想の生活に近づけそうですね。食に関することをおろそかにしがちなので意識を変えていきたいところ。